我が家の日常261

祖母が88才になった頃だったか、一時期かなり認知も進み、入院した。
このまま弱っていくのか~と思われた。高齢者が入院すると、一気に身体が弱ることは多い。

お医者さまは、「わかるうちに、身内の人に会わせた方がよい」と言っていた。
日頃めったに会わない遠くの親族が、入れ替わり立ち替わり会いに来た。
それが刺激になったのか、『まだまだ逝けない』と思ったのか、あっという間に戻ってきた(笑)。
本人は入院中のことは覚えてないようだった。不思議だね。

またまた家での普通の生活が始まったのだが、健康で長生きするために、祖母本人も工夫や努力をしていた。窓枠を掴んで青竹踏みをしたり、雑誌を読んで、なるべく話題を作るようにしたり、どんなに時間がかかっても食事はきちんと食卓で皆と食べたり~。

自分で長生きの目標を作ってた。
「△△ちゃんの結婚を見たい」
「孫を抱きたい」
「〇〇ちゃんが跡をとるのをみたい」
など。

1つ叶うたびに、次の目標を決めていた。

最後に言っていたのは、『〇〇ちゃん(私のこと)の産んだ孫を抱きたい』だった。
私は三姉妹で最後に結婚し(跡取り娘は他の二人を無事に送り出してから、結婚したのです(笑))、子どもを授かるのも遅くなったので~。

結局、私が産んだ長女も抱いた。
その頃にはすでに93だったかな?94だったかな?かなり弱って来ていたので、畳の上に座った祖母の膝の上に、まだ首も座ってない長女をのせた。
手を添えて、「〇〇ちゃんの小さい頃にそっくりだねぇ」と笑っていた。
それから半年も経たず、旅立ったのだ。

祖母は目標はすべて叶えていった。もしかしたら、心の中では『〇〇ちゃんの二人目を抱く』を目標にしていたかもしれないけど(笑)。

近い記憶をよく無くすようになってからは、何を食べても「あれ、珍しい。初物やねぇ♪」と嬉しそうに言っていた。本当は何度か食べていたけれど(笑)。

私は「そやねぇ。初物やねぇ。初物食べると寿命が延びるぞぉ♪」と話していた。嘘も方便~。

私は、相手を思っての嘘は嘘だとは思わない。思いやりからの言葉なら、それは嘘ではないと思う。嘘ではなく思いやりなのだ。
「私は正直者だから、嘘は言えない」と言う人も居るが、正直者なのではなく、思いやりがなく子どもなだけだと思う。
感じたことをそのまま言うとか、事実をそのまま言うのが正直者ではない。相手を思いやって、傷つけない言葉を選んで話すのが、大人なんだと思う。

人は皆、経験も考え方も性格も違う。人を自分の考えと合わないからといって、全否定するのはおかしいと思う。人を認め、自分にない考え方を一旦吸収して、そのあとで自分に取り込めるかどうかを判断したらよいのだと思う。


そう思うと、どんな人との出会いも楽しい。また新しい考えや経験を知れるから。
人生は一度きりで有限だ。いつかはゴールが来る。
たくさんの人と出会う分、たくさんの人生を経験できる気がする。充実した人生を歩むためには、出会いを大切にしたいと思う。

人様の良いところは、どんどん吸収すればよいのだ。

栄養も吸収しすぎて、体型もずいぶん大きくなってしまったけど(^。^;) 。栄養は吸収しすぎたなぁ(笑)。そろそろ吸収しすぎたぶんは削ぎ落とさないと~(^_^;)。



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# by tamaki50 | 2017-06-24 10:11 | 我が家の日常 | Comments(0)

診療室日記478

この前入れ歯の修理をしたおばあちゃんが、調整にやってきた。今日は前よりさらに陽気だ。

入ってきたとき、鼻歌を歌ってた。戦時中の歌だった。以前、祖母が歌っていたのを聞いたことがある。自分では歌えないんだけど~。

「あれ?天皇陛下が居なくなった」と呟いてた。
私が登場したら、「居た。居た。天皇陛下」
そっか~。今日の私は天皇陛下かぁ。畏れ多いな(笑)。

「天皇陛下がしてくれるから、大丈夫♪」
「そやな~。痛くなくなるよ(笑)」

なんだか子どもに返ったみたいでカワイイ。

調整をして、息子さんに説明をした。私が息子さんと話してる間は、全く痛いとは言わない。私らの会話が気になってるからやね~。


認知症が進んでくると、いろんなタイプにわかれる。
子どもに返ってかわいくなり、母親に甘えるように甘えてくるタイプやら、乱暴になるタイプやら、疑心暗鬼で、常に不安そうにしていたり警戒していたり~。

できれば皆、子どもに返って欲しいと思う。子どもの頃は親に守られ、責任もなく、人生で1番幸せな時だと思うから。

皆、幸せな気持ちで大切な人たちに見守られて、旅立つのが理想だと思う。



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# by tamaki50 | 2017-06-24 08:53 | 診療室日記 | Comments(0)

我が家の日常260


久しぶりにチビと畑に行った。何年かぶりにアーティチョークの蕾がついたので、成長ぶりを見に行ったのだ。

アーティチョークは西洋アザミで、西洋料理で蕾をスープ煮などにして食べる。
私はアーティチョークを食べたことがなく、食材としても売ってないので、自分で栽培しようと植えたのだ。
7-8年前に種を手に入れ植えたが、なかなか蕾がつかず、最終的に一本だけとなり(宿根草のため、毎年芽は出る)、初めて蕾がついたのが3-4年前。

その時、ようやくついた蕾を食べようかどうか迷った。初めての花もみたいし~。

結局、チビの「迷ってるなら、種を採ってまた植えて、増やしてから食べれば?」という大人な発言に従い、食べずに種を採って植えた。
でも結局は、種から芽を出したのは、1つだけだったのだ。しかもヒョロヒョロ~(笑)。

ヒョロヒョロのはほとんど大きくならず、それでも毎年芽は出る(笑)。花は咲きそうにないけど、とりあえずそのままにはしている。
で、前からの株に、久しぶりの蕾なのだ。

蕾が小さめなので、結局食べずに種を採ろうかなあと思っている。
なんだか永久に、私はアーティチョークを食べれない気がする・・・(^。^;)。

どこかのレストランで食べてみるほうが早いかも?(笑)




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# by tamaki50 | 2017-06-22 14:46 | 我が家の日常 | Comments(0)

我が家の日常259


ウチの田舎は、陽気な人が多い。割と皆様ウケを狙うのだ。関西気質だからかな?(笑)

地元の美容院へ髪を染めに行った。最近年のせいか、めちゃくちゃ白髪が増えたのだ。ま、年齢からしたら、仕方ないけどね(笑)。
そこは昔から行ってたとこで、仲良しだ。今は娘さんとお母さんの二人でしている。娘さんは幼なじみだ。

私が娘さんに染めてもらってたら、隣におばさまがやって来て、お母さんにしてもらってた。

「どちらのかた?」
「歯医者の先生さ。〇〇〇ちゃん」
「え!?〇〇〇ちゃんかな。ほっそいイメージしかなかったから、わからんかったわ」
「アハハ(^O^)」
「えらい変わったなあ。歯医者も行ってたけど、いつも大院長やったから、会うことなかったもんなあ」
「カカシからダルマになったんさ。でもな、転んでも起き上がるし(笑)」
おばさまには聞き取りにくかったらしい。美容師のおばさまが、「あのな、七転び八起きで、縁起良くなったんやて」と説明していた。
なかなかおばさまもノリがよい(笑)。

「大きくなってぇ」
「そやろ(笑)。成長期なんさ(^-^)」
私はかなり(横に)大きく育った。昔の私しか知らないと、皆さま驚くのだ。

この前、内科医の従姉妹に健康上の相談をしていた。
「主治医から痩せるようにーと言われてるよ」と言ったら、
「そんなに太ってなかったやん?」と一言。
「体重1.5倍になったんさ」
「あらそう。私は1.8倍。小マツコ(笑)」だそうな。
1.5倍も大概スゴいが、1.8倍もスゴいな(^。^;)。


上には上がいたのでありました~(*^。^*)。


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# by tamaki50 | 2017-06-21 11:11 | 我が家の日常 | Comments(0)

診療室日記477


車イスのおばあちゃんを、息子さん夫婦が連れてきた。ほんの1-2年前には元気に来てたのに、車イスになっちゃったのね。なんか寂しいなあ。

大きなブリッジが取れたらしく、しばらく取れたまま、入れ歯も使わず(使えず~やな)食事していたらしい。

前日に電話が入り、「情けないことに、母親の口がどんなになってたか、記憶にないんさ」息子さんが言っていた。
「そんなもんやて。普通親の口の中なんてマジマジ見ないもん」
「金属の大きなかぶせと小さな入れ歯はあるんやけど、金具は壊れてるみたいなんさ」
「どんな治し方になるかは見てみなわからんで、一通り全部持ってきてな」
「はいはい。よろしく~」
という会話が前日にあり、そして今日に至る~というわけだ。

とりあえず入ってもらって見たら、ブリッジの再着は不可能。入れ歯を修理することにした。
「型とって、預かって治すわな。私が患者さんしながら治すから、ちょっと時間かかるけどな」
「え!?先生が治すん?」と息子さん。
「今日は技工士さんおらんのさ~。大丈夫。大丈夫。午前中にはできるでな」
「午後は予定があるんさ。すみませんけどよろしく」
「はあい。了解ですわ~。待合室で待っててな」


この日は割と患者が多く、バタバタした。患者の治療をしながら、わずかな麻酔待ちやセメント固まり待ちの時間に、入れ歯を治していく。
バタバタさを察知した息子さんが「あとでもう一度来ようか?」と受付に言っている。
「大丈夫~(^_^)v。あと30分くらいでは入ってもらえるよ」患者をしながら、動きながら、大きな声で待合室へ返事する。
「えらい忙しそうやから、気の毒や~」
「大丈夫~。忙しくしてたら、痩せるかもしれんし~(笑)」

ウケてたようだ。


入れ歯が治って、再度入ってもらい、噛み合わせを合わせたり、修正したりした。
「忙しいのにすまんなあ」
「いえいえ~。お待たせして~」
「待ったなあ」
「(笑)。たまに外出すると気分転換にええやろ?」
「そやなあ。ここはどこ?」
「歯医者やで。景色もええやろ?木も繁ってるし、空は青いしな。海も見えるし」


噛み合わせたら、「かたい。かたい」(”高い”を”かたい”と感じるらしい)
「そやなあ。高いなあ」すぐに舌で出してくる。
「自動で出てくるなあ(笑)。噛み合わせしてるときはださんといてな」
「痛い。痛い」
「しばらく歯がなかったから、最初は痛いよ。ほぅ~ら見て。六本も一度に生えた(笑)。そんなにたくさん一度に生えることはないでぇ(笑)」
「そやな~」

認知症も出てるようだが、比較的軽く、明るいので楽しい。認知症もいろんなタイプがいるようだ。比較的扱いやすいかわいいタイプやね。息子さん夫婦は大変そうだけど~。
「病院に連れてったり、そとに出るのが大変なんさ」だそうな。そうやろなぁ。

最近は核家族化して、高齢者を自宅介護した経験を持つ人が少なくなってきた。でも本当は、そういう体験は必要なのだと思う。
自分が面倒をみて、『老いる』ということを知る。で、自分も老いていくのだと自覚する。

そういう経験から、人は人に優しくなれる気がする。


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# by tamaki50 | 2017-06-21 11:00 | 診療室日記 | Comments(0)